食べログの不動産屋ver.って絶対必要だよねって話


不動産業といえば、一般の買い物の中で最も高額な商品を取り扱っているにも関わらず、昔から「ガメツイ・ウソつき・セコい」のイメージは拭えません(GUSと呼ぶことにしますか)。日本では数年前に宅建主任者から宅建士に呼び名を変えましたけど、実情はなんら変わっていませんね。


先日の札幌の爆破事件で色々と業界の闇が暴かれ、日本ではタダでさえ低い不動産屋の評価が更に地に近くなってきている感がありますけど、アメリカでの不動産屋の立ち位置というと特に上級資格である「ブローカー」なら弁護士・医者と肩を並べるほど世間に認められているようです。この差はなんなんでしょう。


僕自身はこの業界は6年ほど在籍していますが、昔から興味はありつつもそのイメージで敬遠していました。まぁR不動産に出会えたお陰でかなり変わったのですが。


そこでタイトルの話になるのですが、今WEB上では、amazon等のEC、食べログ等の飲食、Airbnb等のトラベル系...あらゆるサービスが沢山の人によってレビューされています。Airbnbではゲスト側も評価されます。もちろんサクラ・ステマ等はあるものの、ある程度の指標にはなるので判断材料として多くの人が活用しています。というかそれがないと成り立たないレベルになっていますね。


翻って不動産業はどうでしょうか?何もありません。不思議です。評価されちゃ困ることがあるのでしょうか?前述の通り、最も高い商品を扱うからこそ、一番評価を公に出すべき業種だと思います。


知り合いもいない遠い地に転勤になったとしたら果たしてどこを信頼したら良いのか?地場業者の評判は割とわかったとしても、遠方ならある程度の評価軸がないと無駄に店を回ったり入居後に後悔することにもなります。免許業ですから不祥事を起こしても簡単に社名変更というわけにもいきませんし、改善にはかなりの効果があるのではないかと。


またもう一つとして、複数の業者間での共同仲介が基本である我々にとっては業者間評価システムも必要かと思っています。これは以前のブログ「不動産業界はなぜFAX主義から抜け出せないのか?」でも記載したように、今、業務全体の健全化と効率化が必要であり、その為に最も手っ取り早い手段ではないでしょうか。


ただし注意点として、業者間の評価に関しては、ネガティブな面ではなく、良い点のみを打ち出すと良いと思います。この理由は、例えば何かトラブルが起きたとしても原因が担当者同士の相性の悪さだったり喧嘩両成敗的なこともあり、論点がその会社の姿勢そのものの問題ではなくなってしまう恐れがあるからです。


良い点を評価・投票制にして年間のランキング・表彰のようなものを作りそれが権威化できれば、かなり業界改善には効果あるのかなと思っています。こうすることで生まれるメリットとしては、下記のようなことが挙げられます。


管理会社:客付業者は高評価(対応・品質・効率が良い)の会社の物件を積極的に紹介しようとするので、自社物件の部屋が埋まりやすい→オーナーからの評価向上、管理も集まりやすい。

客付会社:丁寧に案内・契約業務をすれば契約後も入居者トラブルや短期解約が減るので、管理会社から自社の入居申込を優先してくれたり報酬を上げてもらえたりする。


うーん、良いこと尽くし。コンシューマー向け評価システムと、業者間の表彰システム。誰か作ってもらえませんでしょうかね。うちで作ろうかな?


ということで、絶対に我々が認識をしなくてはいけないのは、売っているのは不動産ではなく、信頼であるということ。これは絶対忘れないようにしたいです。そのためのシステムが必要です。