激マニアック物件「Maruhachi」がほぼ満室に!パート2


前回の記事の続きです。


 建物は一度スケルトンにしてから内装工事。完成予定4月に対し募集開始は2月で、当然完成写真などなく、CGパース作る余裕も当然ないので、イメージをどう表現するか迷いました。よく未完成物件で、外観パースだけとか、間取りだけとかいうケースも結構ありますけど、もっと特徴をビジュアル的に訴えかける内容にしたいので、極力手間をかけない範囲でこんな感じで作ったりもしてみました。


 室内の素材はフリーのものと、R不動産自体に撮りためた写真が膨大にあったので、それを一つ一つ吟味しながら、イメージが近そうなものをチョイス。もちろんオーナーさんの許諾は頂きました。また「この物件は現在進行系なんだよ」ということを感覚的に訴えるために、雰囲気のある工事中の写真も入れたり。


 更に、インパクトのある文字です。僕の知る限り、写真に文字を入れて特徴を強調するというやり方をしている不動産屋はありませんでした。しかし、見る側にとっては一発目は当然写真です。一般的にはこういうことは備考欄やTOPのセールスポイントに書くものですが(書いてない物件情報も多いですが)、これはあまり読まれないんですよね。まずビジュアルを見て、賃料・立地・広さを見て、こりゃあいいかも?それ以外の情報は・・となって初めて備考欄などを見るものです。


 ブッケンライブも然り、他がやっていないことをやりたいという天の邪鬼的な僕の性格が影響している部分は大いにありますが、多少おこがましく言うと、このやり方は今後スタンダードになっていくのでは?と思っています。まぁ、作業的にはすごく簡単なことで今すぐできることですけど、不動産業界ならまだまだ先でしょうけどね。。


 そして動画です。

↑がアフターで、参考までに↓がビフォー。Maruhachiの企画をする全然前にUPしたものです。

 こんなんを、YoutubeFacebookInstagramに貼り付けたり、ふれんずに埋め込んだりしました。更に実験的にFacebookでターゲティングして有料広告を出したりもしました。



 とは言え、なんだかんだ言ってもキワモノ立地なので、「1年ぐらいかけて埋めていくイメージですね」という話はしていたものの、やっぱり苦戦しました。きっとリーサポ五島さんは胃が痛かったことと思います。。


 実質1件目の契約が募集から4ヶ月後、完成から2ヶ月後の6月ぐらいでしょうか。上記のようなプロモーションに加え、協力会社さんの努力やオーナーの独自ネットワークなどもあり、結果的にはポツポツと部屋が埋まっていきました。率直な感想として、こういう系はやっぱり一発目が苦労しますね。当事者ではありませんでしたが、清川Fgarageの時もそうでした。ただ、一旦埋まると安定稼働していくものだと思っています。なぜならカルチャーが根付くから。


▲ストックデザインラボさん制作のイメージ。見事に競艇感を打ち消した!


 こういうクリエイター系の物件を立ち上げようとする時は、オーナー側でコンセプトやイメージ、ルールをガチガチに決め込まない方が良いんです。提供側でこれを押し付けると、絶対継続しない。ある程度ブランディングして方向性だけ決めておいて、場を作ったらカルチャーは入居者側に任せる。つまり余白を作っておくことで、「こんなことやりたいんですけど、やってもいいですか?」と自然発生的に提案が出てきたりする。そっちの方が絶対面白いし、継続するんですよね。


 わかりやすい例として、月イチで交流会しましょう〜という呼びかけをオーナーサイドから行うと(契約上マストな場合を除いて)殆ど続きません。理由は前者だと業務になってしまうから。入居者の誰かがゆるく始めた方が続くんですよね。


 さて、じゃあどんな人達がMaruhachiに入居してくれたのか?結局長くなってきましたのでこれはまた次の機会にでも書いてみたいと思います。